一応公式の略称は『色森』ということになっております。
『c/f』と略されると感想を検索する際に引っかかりにくくなるため、『色森』でお願いします。
読まれるのを回避したい方は『c/f』で書くことを推奨します。
完全回避したいかたは感想を書かないのが、一番よいでしょう。
それから、今更なのですが、
せっかく作ってもらったのにゲームの中に入れられなかった、
香澄町マップというものがありまして……
遅ればせながらこちらに貼り付けておこうと思います。
閑話休題
さて、今作『Colors/Forest』についてです。
前回、語ったように前作『死舞草』は『なんとしても年内に完成させること(この場合の完成とは公開できるところまで形を整えるという意味)』
を目標において作ったため、作り込みの甘さが目立つ作品となってしまいました。
そこで、今作においては、『期限はもうけず納得のいくところまで作りこむ』ということを、
製作の大前提、一番上に持ってきました。
公開が遅れてしまった言い訳としては、これに尽きます。
細かくあげると、『死舞草』当時は学生で暇を持て余していたメンバーが次々と社会にでていき、
物理的に時間が取れなくなったことや、
前作より開発の規模を大きくしたこと(背景を全て書く、立ち絵の量、イベントCGの量など)が原因です。
その他にも、いろいろ障害はありましたが、4年も時間が過ぎているとあまり覚えていなかったりします……
(あれが起きたのは何度目の夏だったか?)といった感じに。
『完成させる』というのを、一度経験しているので、どの作業でどれくらい時間を食うか、誰にどれくらいの負担がかかるか、など、
だいたい見積もりができるので、次のステップとして、『期限なしで作りこむ』という目標にしたわけです。
そして、前作で一番の失敗だと感じていた、スクリプトに関すること。
前作では、どんな素材をどれだけ表示させるかなど、細かい仕様を決めずに素材があがっては実装、を繰り返していたため、
想定外の演出がでるたびに、応急処置的な書き方で進めていました。
その結果、書式が複雑になり、
さらに、シナリオの修正があがるたび、スクリプト担当が手打ち修正をしていたため、
デバッグまわりの作業のとき、スクリプト担当の負担が尋常ではない量になりました。
それがあったから、今作では立ち絵の最大表示数や、実装したいこと(ミュージックプレイヤー、視点別表示など)を、
それぞれが作業に入る前に、考えられる限り書き出し、実装可能か実装不可能か判断したうえで、
スクリプトの骨組みを組んでもらうというやり方で進めました。
(本来ならこのやり方が当たり前で、前作がおかしかっただけなのですが……)
そして、今作のMVPといっても過言ではない、シナリオコンバータの存在により、シナリオ演出の実装や修正の工程が段違いに楽になりました。
シナリオライターが書いた背景BGM指定や、発言主表示を、ボタンひとつで、
スクリプトで読み込むようのタグをいれた形に変換してくれるというものです。
(これも前作はすべて手打ちでやっていたのがおかしいのですが……)
これによって、スクリプト担当の手を煩わせることなく、シナリオの修正をライターが自由に行えるようになりました。
前作の反省をちゃんと生かし、無駄を減らし製作を進められたのですが、
いかんせん、製作に時間を割くことができず、結果、公開まで4年もかかることとなりました。
毎晩遅くまで仕事をし帰宅、遊ぶ時間を作らずに、こっちの作業もこなし、とストイックに生きられる人は、
そうそういないですし、そんな人はもっと別な分野で大成しているでしょうし。
誰も責めることなんてできません。
(ただ、時間がとれないならとれないで、居座るべきかそうでないか自分で判断してほしい、ということは言い続けてきましたが……)
製作の姿勢に関しては、この辺りにしておいて、次はゲームの内容について触れます。
今作は、アイコンをクリックした瞬間から、依頼主としての役割を与えられる、という少しメタな?設定になっています。
橘山正雄に依頼をした謎の人物(『alice34』というユーザーIDの持ち主)にプレイヤー自身がなりきって、
ブラウザを起動し、橘山正雄が更新していったシナリオを読む進めていく、という形です。
稲森アルルの能力で抽出できるのはあくまで、動画(映像)のみなので、音声までは抜き出せないので、
抽出された映像(切り取られた絵)に、橘山正雄がテキストを打ち込んでいる、という設定になっています。
理想は何月何日何時何分何秒、いつのコマなのか、という時間表示までしたかったのですが、
考えるだけで膨大な作業量になってしまうので断念しました……。
話の落とし所としては、物語性よりは、設定を重視しました。
なので依頼通り、『石動悠の過去』に関して重要そうな部分だけ抜き出した、という体を最後まで保っています。
だから、当然明かされない謎もありますし、腑に落ちない部分もあるでしょう。
とはいえ、あまりにランダムに更新しすぎると、ネタバレが過ぎてしまったり、
時系列が繋がらないまま話が終わってしまい、
周回必須、みたいな形になってしまうので、ある程度読みやすいように順番を整えはしましたが……。
その辺りのバランスはもう好みでしかないなと思い、この形で妥協しました。
そして、『はじめに』で『記述内のすべての登場人物は死亡確認済みです。』と書かれていますが、
言い換えれば、死亡している人物しか登場していない、ということになります。
ということは……
これ以上書くのは、次作以降での楽しみが減ってしまうので無粋ですね、やめておきましょう。
なぜ『死舞草』と同じ世界観の話で作ることにしたのか。
それはなんというか、言ってしまえば、ただの好みです、ということなのですが。
ゲームをプレイしたり、小説を読んだりしていて、
違う作品ででたキャラが、ちょい役として登場するというのが、名前すら明かされない場合もありますが、
すごく心を動かされるというか、心が躍るというか……ファン心理をつかれるというか……
(これに共感出来る人がどれくらいいるのかわかりませんが……)
で、前作から今作に登場するキャラですが、これに関しては前作で私が書いたキャラのみとなっております。
ここまで書いてしまったら、前作と同じライターが名前を変えて書いているだけというのが、ばれてしまいますが……。
こんな記事まで読みにくるのは本当に少数だと思うので、構わないでしょう。
『死舞草』には『Colors/Forest』からちょい役で、”射水すみれ”や”船橋大和”や”マスター”が。
『Colors/Forest』には『死舞草』からちょい役で”葉月葉”が登場した、
というふうに捉えてもらえるのが良いかと思います。
この辺りはまた、次作の話をするときに、詳しく触れようかと思います。
まだまだ話し足りないのですが、
(セーブロード未実装の真相、結局スクリプト担当が帰ってこなかったことなど)
だいぶ長くなってしまったので、今作についてはここで終わりにしておきます。
突然の原画の依頼を引き受け、愚痴ひとつこぼさず書き進めてくれた、mikotoさん、
短い期間で大量のイベントCGを仕上げてくれた、いちななさん。
様々な雑用を引き受けてくれた、狐付きさん。
スクリプトの無茶な注文をクールにこなしてくれた、のっぷさん。
UIまわりのデザインをやってくれた、dyeさん。
前作に負けないクオリティで動画を作ってくれた、ハラショーさん、超髪さん。
膨大な量の背景の塗りをやってくれた、ネビトさん。
OP、EDを歌ってくれた、nayutaさん。
プレイしてくださった皆様。
この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
年内の更新はこれで最後となりますので、また来年、次作について触れたいと思います。
今作の反省点、そこから次作はどうするのか、どの話をやるのか、
どういう規模でやって、どのくらいのスパンで公開していくのか。
この辺りについて。
それでは、良いお年を。
Vecterにて公開されている本作Ver1.01とは、Ver1.00とどのように異なるのでしょうか。
ダウンロードしたとして、前Verのデータの引継ぎは可能でしょうか。
以上です。